起業当初、私のお客様のほとんどは「ブログ経由」でご依頼くださいました。
そのため、3年近くSNSであまり発信をしていなかったことで
よくこう尋ねられます。
「発信をやめていた期間、どうやって集客していたのですか?」
実際には、発信を止めていた期間も「マーケティングを止めていた」わけではありません。
顧客との関係を維持し、支援を続けるために取り組んでいたことが大きな学びとなり、今の活動にもつながっています。
発信を止めていた期間に取り組んでいたこと
私が発信を控えていた期間に力をいれていたのは以下の3点です。
専門家登録による情報照会
外部の専門家データベースに登録していたことで、定期的に相談をいただきました。
これは新しいご縁だけでなく、自分の知見を深める機会にもつながりました。
既存顧客や知人からの紹介
ありがたいことに、お客様の活躍がきっかけで新しいご相談をいただくこともありました。
実績が次のご縁を運んでくれる。この循環は大きな励みとなりました。
過去顧客・見込み顧客への情報提供(ナーチャリング)
単なる営業メールやメルマガではなく、過去に十分な成果を出せなかった方に向けて
「信頼回復の機会をつくりたい」という想いで情報を届けていました。
この取り組みは、新しい相談や協業につながり、自分自身にとっても多くの気づきを得る場となりました。
マーケティングは「発信」だけではない
「マーケティング=発信」と思われがちですが、実際には次のような地道な活動が欠かせません。
- 顧客理解(本当のニーズを把握する)
- 仕組み設計(継続的に提供できる構造をつくる)
- ナーチャリング(関係性の維持と価値提供)
- 改善の蓄積(プロセスを磨き続ける)
これらがあって初めて「発信」に意味と効果が生まれるのだと、あの期間に実感しました。
理論的に見ても、マーケティングの核心は「どれだけ広く発信するか」ではありません。
むしろ、今つながっているお客様との信頼を深めて、長くお付き合いを続けることにこそ価値があります。
これは「リレーションシップ・マーケティング」と呼ばれる考え方に基づいています。
新規顧客の獲得を追い続けるよりも、既存顧客との継続的な関係構築を重視する理論であり、
近年の顧客中心型のビジネスモデルにも通じます。
さらに「顧客生涯価値(LTV)」という概念があります。
一度の取引で得られる売上ではなく、お客様と長期にわたって築かれる
信頼関係から生まれる累積的な価値に焦点を当てる考え方です。
LTVの最大化は、事業の持続可能性や成長戦略に直結するものです。
まとめ
私が「成果が出せなかった方への信頼回復」に力を注いだことも、当時は単に目の前のお客様への思いからでした。
しかし振り返れば、それは結果としてリレーションシップ・マーケティングやLTVといった理論と
同じ方向性に位置づけられるものであり、結果的に信頼や新しい仕事へとつながっていきました。
この経験は、私にとって「発信を止めていた期間に得られた最大の学び」となっています。
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販促プランナー/マーケター
小売業やメーカーでの経験を活かし、販促企画・広報・デザインの支援を行っています。
2010年に個人事業として独立し、2018年に法人化。外国人販売員研修や販売促進支援を展開してきました。
現在は「ツヅケルマーケティング®」を軸に、
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「動けない」を「やってみよう」に変えるヒントを、このブログで発信しています。